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(2008.2.6)
舞台を見終わったあとに、「ありがとうございました」、と、わたしが言うようになったのは、いつ頃からだったかな?と思いました。


+ + + + + + + + + +
記憶をさかのぼると、「ディラン&キャサリン」の大阪公演での出来事が、すごく印象的だったので思い起こされてきました。
あの公演を見終わったときには、ひたすらに「ありがとうございました」、と思いました。
こんなに素敵な舞台を見せて頂けて、本当に嬉しいです。楽しかったです。こんなにも素晴らしい舞台を見せてくださって、本当にありがとうございました。
という気持ち。
いつ頃から言うようになったかなぁ…。
口に出して言うときもあるし、アンケートがあれば、締めには「ありがとう」と思った舞台には必ず「ありがとうございました」って書くようにするし…。(←でもこれはたまに忘れる。テンパり過ぎて。)

振り返ると、今まで3本の公演を見た神保町花月では、「頭蓋骨を抱きしめて」、「東北ラブストーリー」の2つは、「ありがとう」と思いましたし、アンケートにもそう書いたような…多分。
でも、「ヒロイックシンドローム」は、書けなかったな…、「ありがとうございました」、って。
だって思ってないもん。「ありがとう」って。
わたし、思ってもないことを適当に書けるほど神経図太くないし、そんな器用じゃないし、「ありがとう」っていう大事な言葉を、思ってもいないのに使いたくないし。

でも、好きだけどね(笑)。このお芝居さ、めちゃめちゃ好きなんだけどね(笑)。
今回は、【若月の亮くんの役柄について】と、【どこまでが「ヒーローショー」という出し物だったのか】の二本立てでお送りします。


亮くん、マジでフリーダムでした…。
「喫茶店のマスター」の役だったんですが、「喫茶店のマスター」というより、「若月の亮くん」でした…。
…あの、亮くん、お芝居してますか…?みたいな(笑)。
普段の亮くんなんじゃ…(笑)。
アドリブでいろいろボケるのはいいんだけど、全くウケなくて…。まースベることスベること…。
でも、そんな状況が、「亮くんだから」と許されてしまうミラクルな人…。
つまり、亮くんはほんとに、「え、これ、役?演技してるの?」と思ってしまうぐらい(笑)フリーダムだったんです…。ああ、いつもの亮くんか…、と思って居たら…。

「喫茶店のマスター」が、自分の出番の最後にすること。
それが、
ナゾレンジャーレッドである赤井(マーさん)に向かって、
「お前、人殺しだろ?」
と、にやにやしながら言い放つこと。

この差には、ゾッとしました。

今までニコニコと、いつもの「若月の亮くん」だったのに。
マスターは、赤井の履歴書を見たときから既に分かっていた。「新しくうちの喫茶店に入ったバイトは、人殺しで刑務所に入れられていた、ナゾレンジャーレッドだ」と。
マスターは新聞記者を呼んでいて、たまらず店内から逃げた赤井を指差し、「今、出てったのが人殺しですよ!」
好奇心たっぷりに赤井の後姿を追い、調子よく記者たちの質問に答える店員2人。

ああ。
「敵」が居る。と思いました。

このキャスティング、こんな気持ちになることを見越しての配役だったんでしょうか?絶対そこまで考えてませんよね?(笑)
絶妙の…。本当に、絶妙、としか言いようがないキャスティングでした…。
なんだろう、この、「突き落とされる」感は。
亮くんが「敵」だと分かったときの、あの、愕然とする感覚。
どうしようもないまでの、「裏切られた」感。

今回のお芝居って、主役の役柄が「ヒーロー」なんですよね。
正直、感情移入しやすいか?と聞かれると、難しいような気もします。
「ヒーロー」の気持ちなんて、分からんわな(笑)。

だから、苦悩する主人公のヒーローを見ていても、どこか感情移入はしづらい話だったかも。
(それに、同じ「ヒーロー」であるはずなのに、レッドが自ら命を絶とうと試みるまで追い込まれるのに対し、ブルーとイエローがどこまでも気楽すぎます。ここでもかなりの落差があります。主役ひとりが、孤立していくような。)(レッドに感情移入している人が、舞台上に居ません…。)
レッドが苦悩すること。それは、今まで「自分が守ってやっていた」、と思い込んでいた一般市民たちが、罪を背負ったのを機に、手の平を返して「自分のことを人殺し、とののしる様になったこと」。
結局、自分は何を守っていたんだ?

自分が刑務所に居た5年間、俺が居なくて街はどうなっているんだ、と思っていたら、いたってごくごく平和だった、という。
(これは黒幕の大畑総理の汚職事件で…という裏があるのですが、この時点ではまだ、レッドはそのことを知らない。)
レッドが「守ってやっていた」、と思っていたのは、市民だけではない。なんだったら、ブルーとイエローの2人のこと。この2人のことも、ナゾレンジャーのリーダーである自分が、守ってやっていた、と思っていた。
ところが出所してみれば…、ブルーとイエローは2人とも、別にレッドが居なくてものほほんと暮らしていた。

レッドが居なくたって、別に誰も困っていなかった。

この状況が、レッドを苦しめ、混乱させるんです。
「自分は必要とされていなかった、ってことか?」と。

「自分が守ってやっていたと思っていた、一般市民が敵になった」
という状況って、なんかそう言われてもピンと来ませんね。だって客はヒーローじゃないし(笑)。むしろ、わたしたちは「一般市民」の側なんですから。
でも、若月の亮くんの、「喫茶店のマスター」。
彼が「敵」に豹変した瞬間。
あの「裏切られた」感覚って、もしかして、レッドが「守ってやっていたと思っていた市民に、裏切られた」という感覚と、かなり似ているのでは…ないんだろうか…?

勿論、レッドもマスターに、「裏切られた」というシーンです。
でも、今までレッドが口にしていた、「市民に裏切られた」ということ。
口で言うだけじゃ、こちらまで伝わっては来なかったこと…。
マスターの態度の豹変っぷりに、見ている側にもやっと、「裏切られる」ってどういうことなのか、分かったような…。そんな気がする…。
ヒーローが市民に裏切られたという気持ちは分からなくても、観客が若月の亮くんに裏切られた、という気持ちは、結構大きいんじゃないのかな?
あの、落差。
(絶対本人はそんなとこまで意識してやってない。笑)

この若月の亮くんの「喫茶店のマスター」って、そのキャスティング自体に、相当重い意味がこもっていたのかも…。
亮くん以外の人が…中途半端にチョケたマスターの役を演じても、観客側に、あそこまで衝撃を与えることが、出来るかどうか…。
あ、人ってこんなに簡単に、自分よりも弱い者を転落させることが出来るんだ。って思いました。

レッドの置かれた状況が、どれほどつらいものだったか。
ようやく分かってきたような、気がします。


この話の分からないところは、「どこまでが“ヒーローショー”だったのか」、というところです。
最近のヒーローショーの事情がどうだか知らないのでアレなんですが、約1時間半ちょいぐらい…そんなにショーって長いんですかね?ヒーローショーの相場の時間ってどれくらい?(笑)
っていうか、もしこれがそのままヒーローショーだったら、明らかに途中で子どもが飽きるだろう、という箇所がいくつもいくつもいくつも…(笑)。
もちろん、あのままなわけがないですよね。「神保町花月」で上演されている「ヒロイックシンドローム」の内容が、そのままレッドたちが作った「ヒーローショー」として演じられているわけではないですね。
猫村さんが、「事実に近すぎるヒーローショー」と言うもんだから…。どこまで精密に再現したのかは分かりませんが…。
(だって、「起こった事実を【消し去る】のではなく、【伝えていく】」、と言う、レッドの力強い信念があるからには、それなりに起こったことを再現しているわけですよね?ラストシーンでヒーロー3人が暴走する理由だって、「政府に復讐する為」だと言っているんです。ということは、「ヒーローショー」の中で、彼らが「政府に復讐する理由」も、子どもに分かりやすく、別のことに置き換えたとしても、なんらかの形で語られていなければおかしいですよね?)
とにかく、キーポイントは(ヒーローショーの)ラストシーンに行くにつれ、どんどん「つくりもの」っぽさが増して行くところ。でしょうね。
丁度、ヒーロー3人が変身し、猫村たちも猫の衣装になった、そのシーン辺りが「ヒーローショー」だったんでしょうね。

だって、猫村の「あなたたちは、ともだちだから…」辺りのくだりの…、チープさと言うのでしょうか…(笑)。
今まで結構がっつりやっていたお芝居のイメージだったのに、なぜかあの辺り、本ッ当に安かったもんなぁ…。

…あのくだりって…、「事実」だったのかな?
それがよく分からないんですよね…。
「どこまでが“ヒーローショー”だったのか」、裏を返せば、「どこまでが“実際に起こったこと”だったのか」。

あの辺りのチープな(実際はそこで、熱い友情が芽生えていたという、感動的な流れがあったとしても)くだりも含めての、「レッドの結論=ヒーローショー」だったのかな?
それとも、レッドと猫村の2人が、ホームレスとなった大畑元総理を見て、その後の結論が「ヒーローショー」だったのかな?

つまり、怪人vsヒーローという図は、本当に実際、行われていたのかな?ということです。

後者の、「大畑元総理の姿を見て、ヒーローショーへの結論に辿り着く」という流れだとしたら…
あの1シーンだけが、チープなつくりになっていた、ということも、納得出来ます。
きっとそのシーンは、レッドと猫村…そのほかの仲間たちを含め、飲み屋かどっかでお酒でも飲みながら(笑←これ完全なる妄想じゃないか。めっちゃさり気なく妄想入ったな。笑)、「ここにこんなシーンを入れたほうが、盛り上がるし、メッセージも入れられるし、ショーが締まるんじゃないの?」みたくして出来たシーンだ、っていうことだから。
つまり、実際にはそんなシーン、無いんだから。


…うわぁあー…
これ、どうなんだろうなぁ…?
本当に、猫村は「あなたたちは、ともだちだから」って言ったのかな?
ヒーローが一度は辿り着いた結論は、「市民を皆殺しにすること」だったのかな?
これ、どっちなんだろう?

いや、わたしは…わたしは、あくまでも「全部が事実」だと思ってた。↑こうして書いてみるまでは。
あのチープなつくりの流れも、実際に本当に彼らは体験したことで…。「ヒーローショー」だから、あんなチープな言い回しを使っているけれど、実際はもっと、がっつりした戦いと友情があって…、みたいなんを想像してた…。
そこまでがっつり再現しても、子ども帰るだろ、ってことで(笑)、あんなんになってるだけだと思ってたなぁ…。


ちなみにチープなくだりが「ヒーローショー」だと言えるのは、まあ、セリフ回しが突然安くなる(あんなやっすいやり取りなんか、実際起こってほしくないわ。)、っていうのともうひとつ。

大畑総理が、「ナゾレンジャー」をお披露目する際の、結構最初のほうのシーン。
ブルーとイエローの2人は、「変身!」のかけ声と共に、全身タイツのヒーロー姿に変身するんですが…
レッドだけ、「変身!」のポーズをとっても、変身することが出来ない。
ここは別に、着替えの必要もないですし、別にレッドも変身しちゃっていいシーンなんですよね…。
結局最後まで、どうしてブルーとイエローの2人は変身できて、あのときレッドだけが変身できなかったのか。その答えは、出ません。
多分、「ヒーローに改造された」ときの、改造ミスかなんかなんでしょうかね?
レッドは、変身出来ないんです。

でも、やっすい「ヒーローショー」の際は、レッドは全身タイツのヒーローに変身していた。
これが、「つくりもの」のヒーローショーである証拠なんじゃないのかな?
…って、今まではそう理解していたんですが…

あれ…?
でも、じゃあレッドはずーっと、怪人相手に、私服で戦ってたってことか…?(笑)
レッドは怪人「海老男」に、私服で100トンチョップをお見舞いしてたってことか…?!(笑)あれっ…!?
そんなヒーロー、明らかにおかしいだろ!?(笑)私服のヒーローなんて人気出るか!?(笑)

…だとしたら…。普通にレッドはヒーローに変身できる、としたら…

なんで最初の「お披露目シーン」のとき、「変身出来ない」なんていう、小芝居がはさまれたんだろう…?
別にエキストラは足りていたし…。
3人同時に変身したって、別に構わない気がするんだけど…な…?

あれっ?(笑)
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